鹿児島県警の不祥事を巡り、県議会で百条委員会設置の議論が進んでいます。
まずはこれまでの動きを振り返ります。
一連の不祥事について県議会で初めて本格的な議論が交わされたのは、2024年6月の総務警察委員会でした。
委員会では県警が「捜査に支障がある」と繰り返し、委員からは不満の声が上がる中、翌週には野党会派の県民連合が調査の強い権限を持つ百条委員会の設置を提案します。
注目されたのは最大会派である自民党県議団の結論でしたが、7月と8月の総会では賛否どちらの意見も上がり結論は出ませんでした。
そして、この百条委員会設置の提案から実に2カ月半が経過した5日、自民党県議団は改めて総会を開きました。
この中で、自民党県議団は百条委員会の設置について、今回は賛成しないことを決めました。
5日午後開かれた自民党県議団の総会。百条委員会の設置について賛否の結論を出すために開かれました。
自民党県議団 西高悟会長
「百条委員会の問題の答えを出していないということで、本日これを決定したい」
2024年度に入り現職警察官や元幹部あわせて4人が逮捕されるなど、不祥事が相次ぐ鹿児島県警を巡っては、6月の県議会議会運営委員会で、県民連合が地方自治法に基づき強い権限で調査できる「百条委員会」の設置を提案していました。
その後、県議会の総務警察委員会で閉会中審査が行われるなど検討が進められてきましたが、最大会派の自民党県議団は百条委員会の設置について賛否を示していませんでした。そんな中、5日開かれた総会。
前の生活安全部長の裁判が始まっていないことや総務警察委員会での議論がまだ尽くされていないことなどから、百条委員会の設置について今回は賛成しないことが決まったということです。
自民党県議団 西高悟会長
「百条委員会を設置しても、元生活安全部長の裁判も始まっていきます。今そういった中身については、裁判と平行した百条委員会の設置というのは、不可能だろうと」
今後、県議会本会議で県民連合から百条委員会の設置が提案され、採決が行われる見込みですが、最大会派の自民党県議団が賛成しないことで、百条委員会の設置は否決される見通しです。