回転すしチェーン大手の「くら寿司」は15日から、地元で水揚げして加工した天然魚をメニューに加えます。従来の全国チェーンの流通とは一線を画した「地産地消」の取り組みです。
◆地域限定の天然魚をメニューに追加
くら寿司が新たに提供するのは、地産地消ならぬ「地魚地食」をテーマにした「くらの逸品シリーズ」。全国共通の従来のメニューに加えて、その地域限定の天然魚が加わります。福岡県内の25店舗では、炙(あぶ)りサワラ、天然トラフグ、アオリイカが15日から登場します。全国どこでも同じメニューを提供するチェーン店の常識を覆すこの取り組み。どんな目的があるのでしょうか?
◆大阪で加工→全国22ブロックで加工へ
くら寿司はこれまで、各地の漁業者から仕入れた魚をいったん大阪のセンターに集めて加工し、全国の店舗に配送していました。新たな取り組みでは、全国を22のブロックに分けて、それぞれの地域で水揚げから加工まで行います。より鮮度の高い魚を提供できるほか、物流コストを削減し、さらに地元の水産業の活性化にもつながると期待されています。流通量が少ない天然魚のネタは、売り切れ次第終了です。九州地区では今後、真アジやイサキも追加されるほか、ほかのエリアへ行けば、その地域ならではのすしが味わえます。