三角の垂れた耳と…少し眠たそうな愛らしい瞳…2021年4月に秋田県大館市から福島県南相馬市に贈呈された秋田犬。名前は、大館と南相馬から一文字ずつ取って『大馬』
避難指示解除からもうすぐ5年。人口は東日本大震災前の3割という南相馬市小高区。
4歳の秋田犬「サンボ」と一緒に、一度はバラバラになった住民を繋げている。
しかし、大馬には、もう一つの大きな役割が…
住民:「イノシシが来ないんだったら越したことないですね」
「大馬」のニックネームは「ランボー」…その名が表すように、実は、有害鳥獣対策にも一役買っている。飼い主の鈴木延夫さんは、動物行動学などの専門家。
一日1回の散歩。実は…
飼い主・鈴木延夫さん:「大周りするだけでも2時間近くかかります。それが蜘蛛の巣状に出来ていますので」
鈴木さんによると、尿などでマーキングをすることで、獣を寄せ付けないようにする効果が期待できるという。
住民が減ったことでイノシシなどによる農作物被害が深刻な旧避難区域。
住民:「たのもしいですね。いてくれると」
飼い主・鈴木延夫さん:「戻ってよかったと思えるような、この犬たちを養育してその土台になってあげたいな」
有害獣を追い払う『大馬(だいま)』の活躍は、住民の『ただいま』を後押しするかもしれない。