千葉県木更津市の龍宮城スパホテル三日月で6日指された「ヒューリック杯第95期棋聖戦五番勝負」(産経新聞社主催)の第1局。挑戦者の山崎隆之八段(43)が午後6時38分、投了し、藤井聡太棋聖(21)=竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将=が先勝した。持ち時間各4時間で、残りは藤井棋聖10分、山崎八段1分。
午前9時、立会人の深浦康市九段(52)の合図で対局が始まり、先手の山崎八段は飛車先の歩を突いた。対する藤井棋聖も飛車先の歩を進め、両者得意とする相掛かりで進んだ。
じっくりとした駒組みが続いたが、山崎八段の37手目▲7五歩に対する藤井棋聖の40手目△4三銀がうまい対応。この流れを機に、藤井棋聖が攻めに転じた。
その後は藤井棋聖が徐々にポイントを拡大。攻めの速度を緩めない藤井棋聖が山崎八段の攻めを封じ、完勝した。
山崎八段の話「息の長い将棋を目指して欲張ったが、もっと踏み込むべきだった。次は自分のベストを出し切って、もっといい勝負にしたい」