ハワイ大学の学生らが1日、岐阜市学園町のぎふ清流文化プラザで、2日は瑞浪市の芝居小屋「相生座」で「Kabuki」公演を行った。日本人がハワイへ渡って入植したのは約150年前。その二世が大学生になり1924年、幼少期から親しんできた歌舞伎を英語で演じたのが始まりだという英語の「Kabuki」が今回、初めて日本での“里帰り公演”が実現した。
演目は「The Maiden Benten and the Bandits of the White Waves」(弁天娘女男白浪)。呉服店を舞台にした「浜松屋見世先の場」を英語バージョン、そして5人の盗賊が登場する「稲瀬川勢揃いの場」は日本語で披露された。
この里帰り公演を企画した、美濃歌舞伎博物館相生座館長の小栗幸江さんは「30年前から交流のあるハワイ大学とのコラボが実現して言葉にならない」と語った。同大学演劇舞踊科の大学院生、ジェーン・トレイナーさんは「このハワイ歌舞伎の里帰りに参加できて、光栄で、嬉しいです」と涙で語り、今後は母国カナダに戻り今回の経験をカナダの人たちにも伝えたいと語った。(土谷耕二)