2023年1月、福岡市の博多駅前で、元交際相手の女性を殺害したなどの罪に問われている男の裁判員裁判です。事件を目撃した女性から、当時の緊迫した様子が語られました。
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住居不定・無職の寺内進被告(32)は2023年1月、博多駅前で、元交際相手の川野美樹さん(当時38)を待ち伏せし、包丁で刺して殺害したなどの罪に問われています。
裁判員裁判3日目の19日は、事件の現場を目撃した女性の証人尋問が行われました。
女性によりますと、博多駅前の現場近くを通り過ぎようとした時に、川野さんの「いや」「やめて」という声が聞こえたため、その方向を見ると、寺内被告が「ふざけるな」と言いながら、川野さんに向かって何度も刃物を振り下ろしていたということです。
当時、寺内被告は怒鳴り散らすことはなく、鬼気迫るような感じはせず、淡々とした様子だったということです。
女性の証言はついたて越しに行われましたが、寺内被告は時折、ついたての方をにらみ、少し呼吸が乱れるような様子も見せました。
その後の被告人質問では、川野さんを刺した時のことについて弁護側から尋ねられ「(記憶は)ほとんどないですけど、背中を刺した記憶はあります」と答えました。
一方で、前後の行動については「分からない」「覚えていない」などと、あいまいな供述を繰り返しました。
また、事件後は飲食店に行き、落ち着くよう、たばこを3本吸って博多区中洲の川沿いに向かったと説明しました。
その時の心情については「ほんまにごめんっていう気持ち」「胸を刺して死のうと思ったが怖くてできなかった」「(別の包丁を)川に投げ捨てて泣いてた」などと語りました。
21日にも被告人質問が行われ、判決は28日に言い渡される予定です。
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