映画公開から20周年のアニバーサリーイヤーによみがえる『オペラ座の怪人 4Kデジタルリマスター』(6月14日公開)。
刺激と絢爛、情熱の時代であった19世紀パリ・オペラ座では仮面をつけた謎の怪人・ファントムの仕業とされる奇怪な事件が続いていた。ファントムは若く美しいオペラ歌手クリスティーヌに才能を見出し、彼女に音楽の手ほどきをし、クリスティーヌはファントムを“音楽の天使”と信じてプリマドンナへと成長する。幼なじの青年貴族ラウルに愛されながらも、孤独な魂と情熱を持ったファントムに心をひかれていくが、ある日ファントムの仮面の下に隠された秘密を知ってしまう。一方怪事件が続くオペラ座では、ファントムを捕まえようとラウルたちが立ち上がる。
第77回アカデミー賞美術賞ノミネートの本作は、美術監督のアンソニー・プラットが生み出す、オペラ座の息を呑むような豪華さを漂わせる荘厳なスペースと、『エリザベス:ゴールデン・エイジ』で第80回アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞した、アレクサンドラ・バーンがデザインした白・黒・金に統一、ゴージャスに力強く煌めく衣装で200人以上が歌い踊る、豪華絢爛<マスカレード>シーンが解禁となった。
映像は、劇場の壮大な大広間で繰り広げられるまばゆいばかりの仮面舞踏会で200人以上の参加者が<マスカレード>を歌い上げる伝説的名シーンを切り取ったもの。オペラ座の息を呑むような豪華さを漂わせる荘厳なスペースを実現したのは、本作で第77回アカデミー賞美術賞にノミネーされた美術監督アンソニー・プラット。映画では、実際のオペラ座のように垂直ではなく、スクリーンを横に使って広間をなるべく興味深いものに見せる必要があるため「我々が映画のために作った劇場は2階にまたがっており、カーブを描く階段、装飾を施したバルコニー、挑発的な彫像、大理石の床、鏡のかかった壁を付け加えてある」「僕たちは(オペラ座の建築家)ガルニエと反対の事をしていたわけだが、彼の作った美しい階段からヒントを得たんだ」と振り返っている。
ゴージャスに煌めく衣装を手掛けたのは『エリザベス:ゴールデン・エイジ』で第80回アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞したアレクサンドラ・バーン。200名以上の参加者が黒、白、金、銀を使った衣裳をまとって優雅に踊って歌うことで<全体的な力強さ>をきらびやかな画面に生み落としている圧巻のシーンだが、実はこの色彩は「この後、頭のてっぺんからつま先まで赤をまとった怪人ファントムがいきなり舞踏会に現れる時のいい伏線にもなっているの」と彼女は説明。そしてこのあと、婚約者ラウルと共に登場するクリスティーヌについて「彼女にピンクを着せたのは、ストーリーのあの時点で、彼女はすでに彼(ファントム)の魔法に染まっているからなのよ」と膨大な量の衣装の一つ一つの裏に隠されたメッセージを明かしている。
製作・脚本・作曲:アンドリュー・ロイド=ウェバー
監督:ジョエル・シュマッカー
出演:ジェラルド・バトラー/エミー・ロッサム/パトリック・ウィルソン 他
配給:ギャガ
2004年/アメリカ/カラー/シネスコ/4K/141分/字幕翻訳:戸田奈津子/
(C) 2004 The Scion Films Phantom Production Partnership
公式HP:gaga.ne.jp/operaza4K
公式X:@operaza4K