物価高は、支援活動にも影響を及ぼしている。福島県福島市の子ども食堂「いのせんひろば」では、25人の子どもたちを対象にお弁当などを週に3回程無償で届ける支援活動を行っている。ここでも価格高騰の影が…
<経費を抑える工夫>
代表の佐藤幸子さんは「昨年は1食あたり489円だったんですけど、いまは568円なので約100円くらい値上げしています」と話す。
値引き品を購入するなど対策を講じたが、1食にかかる費用は100円ほど上がり、年間では約2500食分に上るため、単価のアップは死活問題だという。
佐藤さんは「これが続くようだと、配達の数を減らすとか、ガソリン代の節約のために取りにこれる方には取りに来ていただくなど、経費を抑えないといけないかなって思っている」と話した。
<支援の縮小にならないように>
さらに、業者に委託し用意しているお弁当については、おかずだけの発注に変更。
寄付されたコメを事前に配布することで、“支援の縮小”につながらないよう試行錯誤を重ねる日々だ。
代表の佐藤さんは「その子たちが、自分が子どものころに支援してもらったのを忘れないでくれて、大人になったきに人のために動いてくれるような大人になってほしいという思いがあるので、いま縁があってつながっている子ども達には、このまま継続したい」と話す。
今後は、国の助成金の申請や寄付金を募るなどして、物価高騰の影響を和らげ、支援を続けていきたいとしている。
<物価高要因の1つに歴史的な円安>
日銀の植田和男総裁は6月14日の記者会見で、最近の円安について「物価の上振れ要因であり政策運営上十分注視する」と話した。
日銀は金融政策の正常化をさらに進めることにしていて、その結果、どこまで円安に歯止めをかけることが出来るのか。いま、これまで以上に日銀の金融政策に関心が集まっている。