なぜ出した!明らかに無茶!足りない物に満ちている!そんなゲームギアへの餓狼スペシャルの移植。本家は150メガの大容量。それを4メガで移植するという驚きのプロジェクト。どうやったって無理だろう・・・しかし、なかなかどうして、意外と「雰囲気」は伝わってくる、加えてレスポンスも良く、やりたい事はキチンとできる。こいつ、動くぞ!
餓狼伝説スペシャル。カプコンの独壇場であった格闘ゲームのシマを正面から切り崩し、ファンを二分する格ゲー戦国時代の幕開けをもたらしたSNKの快作。アーケードで高い人気を博し、SNKの存在感を存分に世に知らしめた名作ゲームではあるのだが、家庭用への移植に関しては気の毒な歴史を辿る事となる・・・
カプコンは自社で移植を行う事で、高い水準の移植作を産み出し、コンシューマーにおいても格ゲーの普及に尽力、大きな成功を収めていた。一方でSNKは自社ハード以外へのソフト提供には消極的で、移植は他社に権利を貸す形で行われる事となる。
販売権を得たのはタカラ。悪名高い「タカラ餓狼」の誕生である。様々なハードにSNK作品をリリースするも、都度開発が異なる勢いでクオリティーには大きなばらつきが出てしまった。本作の移植度ははたして?