浄土宗龍岸寺 公式YouTubeチャンネル《龍岸寺ナムナムTV》
耳を澄まして聴いているだけで手軽に経典の世界に入っていく。
それが【聴くだけ瞑想】のプログラムです。
忙しい日常から抜け出し、清浄なる世界を感じ、心をリセットしていただきたいと願ってお届けしております。
住職が奏でる”おりん”の音色と、住職の声による経典の解説を、どうぞお楽しみください。
※ 以下は、動画内で住職が語っている言葉をそのまま載せています。理解を深める助けにしていただければ幸いですし、瞑想を実践されてる方は適宜アレンジして活用していただいてもよいのかなと思います。
●●●光の瞑想●●●
『観無量寿経』という経典には、阿弥陀如来のまします極楽浄土の様子を心の中に描いていく方法が、順序立てて説かれています。そのうち阿弥陀如来の光輝くお姿を瞑想していくところを、仏様の身体を観察するということから仏身観と呼んでまいりました。
ここではその仏身観を、光の瞑想としてお届けしてまいります。
瞑想中は姿勢を調えることも大事ですが、姿勢を意識しすぎるあまりに瞑想の妨げになってはいけません。まずは心の中に光をいただいて心を柔らかく調え、そして深い呼吸を続けて呼吸を調えていってください。そうすることで柔らかく自然な体の使い方をしようという方向に意識が向かっていくはずです。
呼吸のしかたは簡単です。
鼻から大きく息を吸って、吸い終わったら口から大きく息を吐いていく。
これをひたすら繰り返してください。
きよらかな空気を体の中に取り込んで、体の隅々まできよらかにし、心と体の汚れをすっと吐き出していく。そのような気持ちで深い呼吸を続けてください。
では光の瞑想を始めます。
いま皆様の前の画面には龍岸寺本堂のご本尊の阿弥陀如来が映っています。
阿弥陀様は私たちと同じような人の姿をしていますが、いくつか仏様にしかない特徴がございます。まず光輝く金色の姿。そして頭には螺髪(らほつ)。髪の毛がグルグルと右に巻いています。インドにおいて、右巻きはきよらかなることを表しています。
そして白毫(びゃくごう)と言われますが、眉間には真っ白な毛が渦巻き光を放って、私たちの迷いを取り除くと言われています。
ここからは阿弥陀様を心に観察してまいります。画面を見ながらの瞑想でもかまいませんが、より深く集中したい方は目を閉じていただいてもかまいません。
本堂では私たちとあまり変わらない大きさで表されている阿弥陀様ですが、本当のお姿はお堂にはとても入りきれないほど大きく、天高くそびえるほどだと言われています。
いま皆さんの心の中にいらっしゃる阿弥陀様を少しずつ大きく、大きく、天高くそびえるほどまでふくらましていってください。
どれぐらい阿弥陀様のお姿は大きいのか。
経典によりますと、眉間にある白毫だけで、この地球で最も高い山だとされる須弥山を5倍するほどの高さがあると書かれております。
そのまなざしはあらゆる真実を見通して澄みわたっており、そのお体は毛穴の一つ一つから金色の光を放っていると言われるほど、輝きに満ちています。
阿弥陀様お一人でもこのうえなく神々しいですが、周りには同じように光輝く仏様が無数に付き従っています。さらにその仏様のそれぞれに、観音菩薩や勢至菩薩をはじめ、無数の菩薩様たちが付き従って、やはり光を放っています。
経典には次のような言葉が説かれています。
光明遍照 十方世界 念仏衆生 摂取不捨
阿弥陀如来の光明はあまねく十方世界を照らして、念仏の衆生を摂取してしてたまわず。
すなわち、誰の助けも借りられずひとりぼっちで苦しんでいるときも、娑婆世界の荒波のなかで
もがいているときでも、私たちが仏様の光を思うとき心の奥まで照らしてくださるのです。
私たちはいつも孤独であることはないのです。
このように仏様のお姿を思い描くとき、私たちは仏様の心を感じることができます。
仏様の心は慈しみに満ちています。正しく生きる人だけではなく、うまく生きられない人も、あらゆる人々を救おうとする慈しみです。
私たちはつい自分を演じて生きています。
強がってみたり。
偉そうにしてみたり。
時には嘘で自分を偽ってみたり。
イライラしている自分に気づかず、他人を憎んでみたり。
私たちは、貪り、瞋(いか)り、そしてそれに気づかない愚かさ、このようないわゆる煩悩と呼ばれる感情に振り回されながら生きています。
しかし、私たちがどんな人間であれ、阿弥陀様の慈しみの心は必ず注がれています。
子供の頃のような無邪気で素直な心になって、反省したいことも素直にさらけ出し、裸の自分になって、阿弥陀様の温もりを心に感じてください。
阿弥陀様の白毫から放たれている光を、そして温もりを、今心の中に感じてみましょう。
心の中が少し明るく温かくなりませんか。
阿弥陀様の慈しみの心を感じる時、私たちの心は自然と穏やかになっていきます。私たちは今すでに仏様の世界の入り口に立っています。
仏様はどんな人であっても必ず仏になれる――そう信じてやみません。
そして仏の道を進もうと正しく生きようと努める人は、この世の命が終わる時に必ず極楽浄土へと迎え取ると、約束をしてくださっています。
正しく生きようという思いを持ちながら、今心の中にある灯火を、温もりを、少しずつ大きく大きくしていきましょう。
もうしばらくの間、呼吸に集中いたしましょう。
では光輝く心、慈しみある心を大切にしたまま、天高くそびえるほどの阿弥陀様を、少しずつ小さく元の大きさに戻してまいりましょう。
私たち人間の体と同じぐらいの仏様の大きさまで戻ったら静かに目を開けてください。
これで光の瞑想を終わります。
皆様の今生きている時間が、輝かしいものでありますように。
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