本島北部のやんばるに生息し、絶滅が危惧されるヤンバルテナガコガネの密猟が疑われる事案が発生していたことがわかりました。
国の天然記念物のヤンバルテナガコガネは、長い前足が特徴の日本最大の甲虫で、国内希少野生動植物種に指定されています。
2024年3月、環境省の調査で確認されていたヤンバルテナガコガネの幼虫が、生息する樹木からいなくなりました。
樹木には人が足をかけたとみられる破損が複数みられたほか、幼虫がいたフレークと呼ばれる腐食した木のくずが周囲に不自然に散乱していました。
環境省は密猟の疑いが極めて高いとして、種の保存法違反の疑いで警察に通報しました。
ヤンバルテナガコガネの捕獲や取引は種の保存法で禁止され、違反した個人には5年以下の懲役、または500万円以下の罰金が科せられ、業者の場合だと罰金は最大1億円に上ります。
環境省は引き続き、関係機関と連携してパトロールの強化に努めることにしています。