岩手・盛岡は6月20日も気温が30℃以上に達する真夏日となりました。
6月の真夏日は6日目で、これは過去最多となります。
また20日の県内では、午後4時時点で4人が熱中症の疑いで病院に運ばれています。
熱中症への警戒を呼びかける際、これまでは環境省などが「熱中症警戒アラート」というものを発表していましたが、2024年4月からは新たに「熱中症特別警戒アラート」の運用が始まりました。
「特別」という文字が付くことで従来のアラートより一段上の警戒を呼びかけるものになります。
気温が特に著しく高くなり健康に重大な被害が生じるおそれがある場合、環境省などが都道府県単位で発表します。
近年、熱中症による死者数の増加傾向が続いていることから運用が決まりました。
現行の「熱中症警戒アラート」について改めて説明すると、岩手県で観測している33地点のうち「1地点でも暑さ指数が33以上」になるという場合に、前日または当日に発表されています。
この「暑さ指数」とは気温そのものの数字ではありませんが、気温や湿度などから算出される暑さの指標で、県内では2023年に従来のアラートが22回発表されました。
では「熱中症特別警戒アラート」はどういう場合に出されるかというと、「県内全ての観測地点で暑さ指数が35以上」になると予想される場合、前日の午後2時に発表されます。
実は今までこの基準に達したことは国内で一度もありませんが、こうした「過去に例のない危険な暑さ」になる場合に発表されます。
もしも発表された場合は、まずは不要不急の外出は控えて涼しい環境で過ごし、こまめな休憩や水分・塩分の補給を行うことが必要になります。
そして自分だけではなく、高齢者や乳幼児などが涼しい環境で過ごせているか目を配ることも大切です。
また「熱中症特別警戒アラート」が発表された場合、各市町村では適切な冷房環境が整った避難施設「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)」を一般解放することになっています。
県内でも設置に向けた動きがあり、盛岡市では7月中にこの「クーリングシェルター」となる施設を指定する方針です。