高校生たちが土佐和紙の原料となる楮(コウゾ)の加工を体験しました。
土佐和紙の原料、楮を蒸し上げる大きな甑(こしき)から白い湯気があがります。和紙の産地の冬の風物詩です。高知追手前高校吾北分校では3年間を通していの町の伝統産業である土佐和紙づくりを学んでいます。15日は1年生の生徒たちが楮の皮をやわらかくする「楮蒸し」を見学した後、蒸し上がったばかりの楮の「皮剥ぎ」を体験しました。職人にとっては「和紙づくりの第一歩」とも言われる、この作業。楮から和紙となる皮を外す重要な工程です。
生徒たちは地域の人たちの手ほどきを受けながら、蒸し上がったばかりでまだ温かい楮の皮を丁寧に剥いでいきました。
(高校1年生)
「(楮が)温かくて、トウモロコシを蒸したようなにおいがした。他の人にもこういう伝統があるんだよっていうことを伝えていきたい」
「最初は初めてだったので結構難しかったんですけど、人差し指でちょっとずつむいて最後に勢いよく剥いたら結構簡単にむけました。進学したいと思っているので地元からは出ていくんですけど、ときには地元に帰ってきてまた皮剥ぎとかをしていきたいなと思いました」
(土佐和紙 紙すき職人 田村寛さん)
「地元にこういう紙の原料があるとか、自然との関わり方だったり、あとはものをつくる大変さとかを知ってもらうことにつながっていけば」
生徒たちが剥いだ楮の皮を使った土佐和紙は、2026年3月、今の2年生たちの卒業証書に使われるということです。